酪農経営

肉用牛経営

養豚経営

養鶏経営







はじめに

1.主な経営結果の時系列推移
 毎年経営診断を通じて県内酪農の経営状況をみると、いろいろと変化しているようである。いくつかの項目について平成3年から平成12年の時系列推移をみることができるので、以下いくつかの項目についてグラフを用いながら推移をみていくことにする。ただし項目によって開始年が異なるものがある。

1)所得率の推移
2)乳飼比の推移
3)負債残高の推移
4)借入金等支払状況の推移
5)経産牛対育成牛比率の推移
6)分娩率、期首時在舎経産牛分娩率、更新率(廃用率)
7)経産牛乳量と乳脂率の推移
8)経産牛産次別構成比の推移
9)分娩牛産次別構成比の推移
10)廃用牛産次別構成比の推移
11)経産牛1頭当たり月別出荷日量の推移
12)月別乳脂率の推移
13)月別乳脂率、乳蛋白質率、P/Fの推移

2.おわりに
 以上のように考察を加えてきたが、月別の乳量と乳脂率のグラフをみる限り、5月頃から下がり始めるのは、牛が5月頃の気温から悪影響を受け始めるためと考える。逆に9月から上がり始めるのは、牛にとって9月以降の気温が快適な気温になり始めたためといえる。よって5月〜9月頃の畜舎の環境改善において、徹底した暑熱対策を実施することが必要で、夏場に分娩させられるような飼養技術の向上が重要であると考える。今後も、全国的に厳しい状況が進むと考えられ、県内においても同様であることから、パーラーだけでなくロボット搾乳の導入も視野に入れた経営規模拡大が望まれる。また、各自が経営状況を詳しく検証し把握することで、コスト削減に繋げる努力も必要であると考える。今後、自分の経営を客観的に見る目を養い、氾濫する新しい情報を取捨選択しながら、自分のものとする努力も必要となってくる。その手助けとして当会の経営診断をはじめ、新たに担い手経営支援体制整備事業の実施によって酪農のデータベースを構築し、各経営者が牛群検定や経営分析等のデータを、「いつでも、直接、生きたデータ」として経営者自身のパソコンで利用できるという体制を整備しつつあるが、経営改善の手助けとして役立てて頂きたい。
 酪農経営は、経営改善や規模拡大の途中にあると考えられることから、今後、法人経営が有利となる経営規模の農家が中心となり、効率的な経営を実施していけば、更に発展していくと考える。



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