平成3年から平成12年までの経産牛乳量と乳脂率の推移をグラフ10に示した。経産牛乳量は毎年増加していき、平成3年の7,164kgから平成12年の8,377kgまでの9年間に1,213kg増加している。これを年平均にすると約135kgとなり、単純に比較対象とはならないものの、さきに示した改良状況の中で都府県平均が約134kg増加したことと比べ、ほぼ同じ値となり、県内においても乳牛の改良が順調に進んでいることが伺われる。乳脂率については、経産牛乳量と同じような増加傾向を示している。平成3年の3.70%から平成12年の3.86%までの9年間に0.16%増加しているが、これを年間平均にする約0.02%の増加となる。平成12年は前年に比べ0.05%も増加したことをみると、乳脂率は増加傾向が続いているようだ。本来、経産牛乳量と乳脂率は相反するものであるが、グラフをみる限り同じような増加傾向を示していることは、経産牛乳量が能力的にまだ伸びる可能性があることを示している。 |