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方法 |
原理 |
特徴 |
問題点 |
(1) |
水洗法 |
臭気ガスを水に溶解させる。なお、一定量の水に溶ける臭気成分量には限界がある。 |
水に溶けやすい臭気ガスに適する。 |
水とガスとの接触を良好にするとともに、大量の水が必要である。処理後の排水対策も必要である。 |
(2) |
燃
焼
法 |
高温燃焼法 |
臭気ガスを700〜800℃の温度に0.3〜0.5秒間維持して酸化分解する。
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高い効果が期待できる。臭気ガス濃度が高い場合に有利。 |
化石燃料の消費量が大きい。 |
低温燃焼法 |
臭気ガスの触媒(白金、パラジューム等)利用での250〜350℃維持による酸化分解する。 |
臭気ガス濃度が高い場合に有利。
低温のため装置が簡単で必要燃料が節減できる |
触媒が高価である。 |
(3) |
吸着法 |
活性炭、シリカゲル、活性白土、おが屑、腐植物などで臭気成分を吸着して除去する。 |
比較的低温度の臭気ガスに適する。 |
臭気成分の一定量吸着後に効果が消失する。再生利用はコスト高または困難である。 |
(4) |
薬液処理法 |
酸液(希硫酸、木酢液)、アルカリ液(カセイソーダ)と臭気ガスを接触させ化学反応で除去する。 |
脂肪酸、アミン類などの水に溶解し易い臭気成分に適する。 |
化学反応処理後の廃液処理対策が必要である。薬品代にコストが掛かる。 |
(5) |
生
物
脱
臭
法 |
堆肥脱臭法 |
発酵材料中に臭気ガスを通し、微生物の働きで臭気成分を無臭化する。 |
運転コストが他方式に比べて安価。
高濃度の臭気ガスに適する。 |
発酵材料水分が高く通気性不良の場合は不適。微生物の働きは土壌、ロックウールの場合よりも低い。 |
土壌脱臭法
ロックウール脱臭法 |
火山灰土壌、ロックウール脱臭材料等に臭気ガスを通し、微生物の働きで無臭化する。
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他方式に比べて運転コストが安価。
装置の適正規模確保により高性能の脱臭が可能。 |
高温ガスには不適。装置面積規模は大きいが、ロックウール脱臭の場合は土壌の場合の1/5程度。 |
活性汚泥脱臭法 |
活性汚泥と臭気ガスを接触させ、汚泥中の微生物の働きで無臭化する。 |
低〜高温度の臭気ガスに適用可能。
汚泥特有の臭気は残る。 |
曝気槽利用では高濃度ガスは不適。
活性汚泥浄化施設が必要、処理後の汚泥の処理対策も必要。 |
(6) |
空気希釈法 |
臭気ガスを大量の無臭空気で希釈して人間の嗅覚では感知できないようにする。 |
比較的低温度の臭気ガスに適する。 |
大量の無臭空気が必要であり、現実には無理である。 |
(7) |
マスキング法 |
芳香成分を臭気ガスに混ぜて、人間の嗅覚では芳香を感じさせるようにする。 |
比較的低濃度の臭気ガスに適する。 |
畜産では大量の芳香成分が必要となり、運転コスト高。 |
(8) |
オゾン酸化法 |
オゾンでの臭気ガスの酸化分解による無臭化。
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オゾンの臭いによるマスキング効果もある、イオウ系臭気成分に効果がある。 |
オゾン濃度によっては呼吸器疾患の恐れがある危険なもの。 |