液肥化のポイントは、好気性微生物が活性化する条件を整えることである。その条件をあげると、栄養・水分・空気・温度・時間などであるが、スラリーや尿には栄養と水分がもともと備わっている。 |
発酵を促すには、液中に含まれる溶存酸素量の確保と、液温の調整が必要となる。液肥の腐熟速度は、温度との相関が高く、温度が高いほど腐熟期間は短縮できる。従って寒冷地では、曝気槽の保温性を高める必要がある。 |
適切な曝気処理により、20〜30日程度で悪臭のない腐熟スラリーができる。曝気処理では、施設間の移動にポンプや管路を用いるため、原材料の流動性を確保しておく必要がある。スラリー、尿に含まれている未消化の飼料や、敷き料に使われた藁等はスカム※を形成し管路を閉塞させ曝気効率を低下させる。この対策として、固液分離器やフルイ機を使って、夾雑物を除去する必要がある。また、スラリーの場合、水分が95%以下になると粘度が急激に増し、曝気効率も低下することから、加水による水分調整が必要になる。 |