畜産生産性向上促進総合対策事業に係る肉用牛繁殖技術研修会を開催しました

  
 最近の飼料価格の高騰により、畜産をめぐる情勢は厳しさを増しています。

 そのような状況の中、(社)石川県畜産協会は畜産の生産性の向上を図るために、平成22年2月18日(木)に肉用牛繁殖技術研修会を開催しました。

 当日は、能登和牛改良組合の生産者や関係者を中心に、約50名が参加しました。

 研修会の講師として、(社)家畜改良事業団前橋種雄牛センターの水野賢一先生に「肉用牛における繁殖技術の向上について」と題して、講演していただきました。

 近年の経済不況による牛肉消費の低迷から枝肉単価が落ち込み、素牛価格も大きく下落している今だからこそ、繁殖技術を向上させて、優良な子牛を生産することが重要になってきます。
 現在の主な系統として、兵庫系、藤良系、栄光・気高系の3つに分けられます。主な系統への交配について、藤良系では3元交配を厳守し、藤良系を2代に渡って交配しないことが大切です。藤良系は発育及び質量を兼ね備えており増体面は良いが、市場価格に反映されていません。栄光・気高系は、雌牛に兵庫系を交配したものについては、市場価格も高く増体性においても期待ができます。

 現在、繁殖雌牛として、各市場において取引されている種雄牛には、第1花国、百合茂、安平などのような有名種雄牛が取引されていますが、今後は有名種雄牛にかかわらず、各個体に応じた種雄牛の選択が重要になってきます。

 具体的なデータを用いた分かりやすい講演で、参加者の皆さんは熱心に聞き入っている様子でした。

 この講演を参考に、子牛市場価格に反映されるような、更なる優良な子牛生産に励んでくれることを望みます。


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